いつもせいざんしゃ.comをご利用いただきありがとうございます。
このたび、施本・授与品につきまして単品販売を開始いたしました。詳細は各商品詳細ページをご覧ください。(※一部対象外商品がございます。)

バックナンバー

今月の仏教俳句歳時記

線香や ますほのすゝき 二三本 〔蕪 村〕

 蕪村が俳人太祇の十三回忌追善の俳諧に出かけようとした時、雨が激しく降り、人から止められた。しかし「簑傘を貸してくれ」と用意してもらい、出かけて行きました。その時、登蓮法師の話にある「ますほの穂」のことを思い出し、この句を作って手向けたという。登蓮法師の故実は、徒然草(百八十八段)にあり、次のような話です。
 ある人が「ますほの薄というものがある、それについては渡辺の聖がよく知っている」と言った。
 登蓮法師という僧はそれを聞いて、外は雨が降っていたが「簑笠を貸してほしい、そのススキのことを知りに渡辺の聖をたずねに行く」と言った。
 皆は、「雨が止んで行けばいいではないか」と止めた。
 しかし法師は「人の命は雨が晴れるのを待ってくれるだろうか。私が死に、聖もいなくなったら、どうやって知ることができようか」と言って出かけた。
 「善は急げ」「敏なれば則ち功あり」とは、このことです。
  ※「ますほの穂」は穂の長いススキのこと。      

バックナンバー