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今月の仏教俳句歳時記

樹も草もしづかにて梅雨はじまりぬ 〔日野草城〕

 草木も花を収めて雨に潤う時節です。梅雨はときには長雨となり、終日終夜降りつづくことがあります。自然の運行なのですが、人は自分の都合で、天気が良いとか悪いとか言います。天帝の気持ちはさておき、多くは自分に合わせて可否を論じます。
 日和(ひより)下駄を商う長男の商売を案じて今日の雨を憂い、傘屋の次男の商売を心配して日照りを恨む老母のたとえもあります。
 悪い方に受け止めて暮らすより、雨も日照りもどちらかの恵みと考えて暮らす方が、楽天的ながら無難といえましょう。(中略)
 遮莫(さもあればあれ)、蕭々軒の雨もやがては止むはずです。そしたら境内の草取りと己が雑念を払わなくてはなりません。(文:遠藤長悦老師)      

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