阿彌陀法/阿彌陀敬愛護摩法〈私記〉

価格(税込)
9,504

編著
北野 宥範(編)
体裁
折本、緞子装本、158頁
ISBN
978-4-88414-169-1
発行日
2015年02月

本書について

 妙観察智の徳を司り壽光二徳を具有する阿彌陀如来の供養法と、曼荼羅西方に住する縁に因んだ阿彌陀敬愛護摩法を併載。

本次第の特長

  • 五智五仏の一尊として密教思想上の重要な働きをなす阿彌陀如来(無量壽仏)の本誓に即した十八道立次第を丁寧に編纂。
  • 聖教に準じつつ師伝を加え、修法の便に配慮した表記。
  • 西方に住する阿彌陀如来に因んだ敬愛護摩法を併載。
  • 密教における阿彌陀如来の本誓(解説より)

     阿彌陀如来というと、浄土思想に基づいた西方極楽浄土の教主というイメージが強いが、密教においては諸尊の根本たる四方四佛の一尊として西方に住し、大日如来五智の一つである妙観察智の徳を司る無量壽如来として名高い。「無量壽」とは梵語の「アミターユ」に由来し、また「無量光」の意を表す「アミターバ」にも因むが故に、阿彌陀如来は壽光二徳を具有する尊として讃えられるのである。 
     即ち、その大悲方便智の尽きること無き故に無量壽と名づけ、その遍き光明に触れる者の罪障を悉く消滅させるために無量光と称されるのである。本次第の道場観に「遍く十方世界を照らす。其の中の有情、此の光明に遇う者の罪障消滅を得ざること有ること無し。無尽の荘厳を具す。」とあるのも、そうした阿彌陀如来の本誓に拠っていることは言うまでもない。
     また阿彌陀如来の別名として、観自在王如来あるいは世自在王如来とあるのは、上述した如く妙観察智の徳を司る尊であることに由来している。本尊咒「オンロケイジンバラアランジャキリク」の「ロケイジンバラアランジャ」は世自在王如来を指す。
     さらに『秘蔵記』には『施餓鬼儀軌』に出る甘露王如来を無量壽佛とし、「甘露王如来と者、妙観察智を用とする説法身なり、甘露は是れ妙法の故に」とある。
     このように阿彌陀如来は密教的な最重要の尊格であるために、『阿彌陀法』を修する行者は、単に滅罪成仏を願うだけでなく、「無量壽」「無量光」の二徳に住する尊格を一心に供養することに努め、その本誓を仰ぎながら入我我入を期すべきである。

    阿彌陀敬愛護摩法について

     次第裏面には阿彌陀如来の敬愛護摩法次第を掲載した。何故に「敬愛」なのかといえば、周知のように阿彌陀如来は金胎両界曼荼羅で共に西方に住し、また五部は蓮華部、五智は妙観察智を体するために、敬愛護摩の主尊としてこれほど相応しい尊格はないからである。
     四種法では「息災は四種に通ず」とされるため、通常の息災護摩でもかまわないようなものだが、敢えて阿彌陀を護摩の本尊とするからには、やはり敬愛法で修したいものである。四種法にはそれぞれの法に応じて五部・五智・炉形・炉文・色・方位等が定められているが、加持物についてはこのうちの「色」が特に重要視される。即ち息災では白、増益は黄、敬愛は赤、調伏は黒がそれぞれの加持物の色とされるのである。
     本次第では編者受法の護摩作法に従っているが、もちろん行者各師所伝の法流によって行じていただけばよい。